とあるお店のメンズエステのルームに監視カメラがあると女の子が言ってたらしい。
防犯上とは言え違法じゃないの?— みっちゃん (@mitchan1722259) July 20, 2023
先日、Twitter上でメンズエステに関するこんなつぶやきが話題になりました。
そんな噂はネットの匿名掲示板などのスレッドでもたまに見かけますが、果たして噂は本当なのでしょうか?
もし本当にカメラが設置してあるとするなら、その目的は何なのか?
今回はメンズエステと防犯カメラ(監視カメラ)の真実について迫ってみます。
メンズエステの施術ルームにカメラはない
まず、結論から申しあげておきましょう。
ほとんどのメンズエステには防犯カメラはついていないのでご安心ください!
それはそうですよね。
(いくら防犯のためと言え)施術中の様子をカメラで見られたらセラピストさんもお客様も気まずいでしょう。
中には「そんなお店には行きたくないな」と足が遠のいてしまうお客様もいらっしゃるかも。
だから、施術中の様子をカメラで見られることはありません。
ただし、補足があります。
上述したのは、あくまでも【施術ルーム】の話です。
施術ルーム以外の玄関およびその周辺にはカメラがついていることがあります。
それは一体なぜなのかを説明していきます。
防犯上の理由でカメラを付けることもある
メンズエステの業態でメインとなっているのは、いわゆる「マンション型」。
つまり、ワンルームマンションの部屋をマッサージ用に利用するメンズエステです。
こうしたマンション型では、マットを敷いた施術ルームの様子がなるべく映らない角度でカメラを設置されているケースがあります。
それには主に2つの理由があります。
窃盗などのトラブル回避
ごくまれに、お客様から「財布からお金を盗まれた」といった苦情が出ることがあります。
実際、お客様がシャワーを浴びているなどのタイミングで、セラピストが隙を見計らって財布からお金を抜き取るといったケースもあるようです。
残念なことですが、こうした手癖の悪いセラピストも中にはいるんです。
大抵、この手のセラピストは常習犯なので複数のお客様からクレームが出ることが多いです。そこでお店がルームにカメラを設置したところ、犯行が発覚するというパターンがまれに見られます。
逆に、お客様の勘違いだったというパターンもあります。
セラピストは何も悪いことをしていないのに、貴重品を盗まれたとあらぬ疑いを掛けられるケースも。
そうした「やった・やっていない」のトラブルを避けるため、やむを得ずカメラを設置することはあるようです。
セクハラや過剰要求などのトラブル回避
メンズエステで起こりがちなのが、お客様からセラピストへの性被害(セクハラや本番強要)です。
また、あってはならない話ですが、男性客がセラピストに暴力を加えるケースもあります。
性的暴行などによってセラピストが傷ついてしまうこともまれに耳にする話です。
これらはもちろん、立派な犯罪行為となります。
こうしたトラブルを未然に防いだり、スムーズな対処を行ったりするため、お店が防犯カメラを設置することはあるようです。
例え、施術ルームを映してなくても、お店にカメラがあればお客様への抑止力になるし、音声や映像を残しておけば証拠にもなります。
また、マンション型メンズエステは事務所近くにあることが多く、何か異変があると察知したらスタッフが現場に駆け付けられます。そのため、セラピストにとって安心材料にもなります。
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メンズエステのルームにカメラがあるのは違法?
現代は路上のいたるところに防犯カメラが設置されている時代ですよね。
公共施設のフロアなどにもカメラが取り付けられているのをよく見かけますが……
では、メンズエステのルームにカメラが設置されているのは「盗撮」にはあたらないのでしょうか?
こうしたカメラが設置されているのはあくまでも防犯のためであり、盗撮が目的なのではありません。だから、ただちに違法であるとは言えません。
カメラの設置が違法にあたるかどうかは、その場の状況によります。
実は、小型の防犯カメラで撮影することを規制する法律は今のところないのです。
カメラを設置するが抵触する可能性があるのは、軽犯罪法や迷惑防止条例などになります。
ですから、トイレや浴室、脱衣所などにカメラをつけることは違法となるでしょう。もちろん、施術ルームにカメラを設置するケースもこれにあたります。
また、撮影対象の承認を得ずに隠れて撮影するという行為は、個人情報保護法違反にあたる可能性もあり得ます。
ただし、この場合も明らかな防犯目的であればその限りではないようです。例えば上で紹介した、犯罪の証拠を押さえるために撮影するといったケースですね。
付け加えれば、その際に撮影した映像が証拠として認められることもあります。
過去にも、小型防犯カメラによる撮影を行なうべき「合理的な理由」があれば、その映像は証拠として認められるとされた判例があります。
繰り返しますが、最大のポイントは合法的な理由があるかです。
まとめ
以上のように、防犯上の理由があれば、本人の承諾を得ずにカメラを設置することはやむを得ないとされることもあります。
例えば、セラピストに本番強要をした男性客がカメラで証拠映像を撮られたからといって「盗撮だ!」と文句は言えないということです。
とは言え、現実的な話として、こっそり撮影されるのはやはりお客様だって嫌でしょう。だから私は、防犯カメラとして設置するなら、それを明記した方がいいと思います。それだけでも抑止力としての効果はありますからね。
また、プライバシーを守るためにセラピストにはカメラを設置してある旨を明示しておく配慮が最低限必要だと思います。
理想を言うなら、メンズエステのマナーをきちんと守って、ルームにカメラを設置しなくてもいいようになるのが一番なんですけどね。
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