そんな不安から、セラピスト求人に応募することをためらっている方はいませんか?
最近、ニュースで梅毒が流行っているという怖い情報を耳にします。
国立感染症研究所の調査では、2022年に国内で報告された感染者数は1万3000人ほど。
10年前のデータと比較すると、男性9倍。女性にいたっては、なんと41倍に増えているのだとか!
そんな話を聞いたら気になるのもわかりますが、ちょっと待って。メンズエステって風俗じゃないんですけど。
――それでも性感染症にかかるリスクは果たしてあるのか、調べてみました。
メンズエステで性病にかかる可能性は低い
ご安心ください!
まず結論から言っておくと、メンズエステの「健全店」で性病にかかるリスクはほとんどありません。確率はほぼゼロと断言していいです。
なぜなら、健全メンズエステでは、性感染症の原因となる性的サービスが行われていないからです。
そもそも性感染症とは何かについて、東京都福祉保健局が運営する「東京都性感染症ナビ」ではこんな風に説明されています。
「性行為で感染する病気」を総称して、性感染症(STI※)といいます。
ウイルス、細菌、原虫などが、性器、泌尿器、肛門、口腔などに接触することで感染します。
しかし、症状が軽かったり、なかったりすることもあり、気がつかない間に感染していることがあります。※STI(STD)とは、Sexually Transmitted Infections(Deseases)の略です。
ここで言う性行為とは、具体的には
口や舌で性器を愛撫する(オーラルセックス=クンニ・フェラ)
を指しています。
健全なメンズエステはリラクゼーションサービス(マッサージ)がメインですから、危険な粘膜接触は皆無。ペニスを露出することもありません。
だから、性病にかかりっこないんです。
メンズエステにも密着マッサージや鼠経部マッサージなどのやや際どいサービスがありますが、正しい手順で行えば粘膜や体液に触れることはありません。
だから、健全なメンズエステでは性病の心配はまずないと言っていいでしょう。
健全メンズエステでは誤爆に要注意
上述した説明の中で「ほとんどありません」「ほぼゼロ」「まずない」などと奥歯にモノが挟まったような書き方をしました。
なぜこう書いたのかと言えば、健全メンズエステでもイレギュラーな事故が起こり得るからです。
メンズエステにおける事故――つまり「射精」ですね。
メンズエステでは、射精厳禁です。しかし、美形セラピストに濃厚な密着マッサージをされたら、男性であれば興奮するのはごく自然な生理現象でしょう。
ほとんどのお客様は、そこは理性でぐっと抑えるのですが、ごくまれに我慢できずに射精してしまうケースもあります(メンズエステ用語で「誤爆」と言います)。
この場合、精液が体外に放出されるわけなので危険が高まります。
もちろん、お客様が誤爆したからといって、セラピストが精液に触れることはありません。精液はお客様自身がティッシュで処理し、シャワーで洗い流すのが基本です。
ですが、射精の勢いがあまりにもすごかった場合、施術時の体勢によっては飛沫が目や口に入ってしまうことも考えられます(確率は低いですが)。
また、セラピストの素肌にちょっとした傷がある場合も危ないです。気を付けていても、うっかり精液が傷口に触れてしまう可能性もあるでしょう。
もしもそんなことになれば、性病のリスクはゼロではなくなります。
健全なメンズエステでも、性感染症のリスクが全く全くないと言いきれないのはそんなわけなのです。
違法メンズエステの性的サービスは性病リスクが高い
裏オプで手コキやフェラ、本番行為などの性的サービスを提供している違法メンズエステでは、当然ながら性病リスクはかなり高くなります。
だって、やっていることは風俗と変わらないわけですから。
こうした違法メンズエステでは、ほとんどのお店が衛生器具(コンドーム)を常備していないようです。なぜなら、万が一警察が踏み込んできたときに言い逃れができなくなるからです。
そのため、性病リスクは風俗店よりもむしろ違法メンズエステの方が高いかもしれません。
違法メンズエステは摘発リスクはもちろん、性病リスクも大。くれぐれも近寄らない方が無難ですね。
余談ですが、例え健全エステでも、性的サービスをしていたら元も子もありませんからね。
過剰サービスを要求されたらきっぱり断るか、しつこい場合はすぐにスタッフを呼ぶなどして対処しましょう。
危険! 違法メンズエステではこんな性病に注意
メンズエステで違法な性的サービスを行うと、こんな性病にかかる可能性があります。
毛ジラミ
人間の毛に、血液などを養分とする虫が寄生します。
潜伏期間は感染後1~2ヶ月で、初期症状としては陰部のかゆみなどが現れます。
治療法としては専用のシャンプーを使ったり、陰毛を全て剃ったりするのが効果的です。ただし、シャンプーは卵には効き目がありません。
クラミジア
クラミジア菌に感染することによって起こる性病です。
世界中で最も多く感染が報告されていて、特に日本では20代を中心に若い世代で観戦している人が多いと言われています。
女性は感染しても症状が出にくい(男性は排尿痛や性器の違和感などが現れやすい)ので、特に注意する必要があります。
女性は子宮頚管炎、男性は尿道炎になりやすく、放置すると不妊や死産の原因になることもある怖い性病です。
ただし、早期に抗菌薬を服用することで完治させることは可能です。
淋病
淋菌が原因となる性病です。
女性の場合は黄色いおりものが出たり、排尿痛が起こったりすることがあります。
放置すると不妊症になる危険もありますが、早めに抗菌薬を服用すれば完治可能です。
梅毒
梅毒トレポネーマという細菌によって引き起こされる性病です。
第一期は患部がただれたり、リンパが腫れたりします。第二期には発熱・発疹・倦怠感といった全身症状が現れ、第三期になると脳や心臓の機能が不全状態に至ります。
発症から10年~30年ほどかけて症状が悪化し、最悪の場合は死に至るケースも。
治療するには、早い段階で抗菌薬を服用する必要があります。
AIDS(後天性免疫不全症候群)
HIVウイルス(ヒト免疫不全ウイルス)によって引き起こされます。
ウイルスが体内のリンパ球を破壊し、免疫力を著しく低下させてさまざまな病気にかかりやすい状態にしてしまいます。結果的に死に至ることもある病気です。
治療薬を飲み続ければ、ウイルスの活動を抑えることは可能です。ただし、現在のところ完治する方法は発見されていません。
まとめ
今回はメンズエステと性病についてお伝えしました。
まとめると、メンズエステでは性病にかかる心配はほとんどありません。
ただし、それは健全店の場合に限ります。性的サービスを行ってしまえば、性病リスクは一気に高くなるので要注意。
健全店でも不安な場合は、接客前や接客後にこまめに指を消毒するなどの予防策をとっておけば万全でしょう。
性病のリスクは寄せ付けないように自衛すること――それが一番ですね。